まちの文化財(212)宮町の八柱神社

更新日:2022年07月22日

八柱神社の鳥居

八柱神社の鳥居

夫婦獅子と龍の彫刻

夫婦獅子と龍の彫刻

紀元二千六百年と書かれた鳥居

紀元二千六百年と彫られた鳥居

八柱神社は、京口の町並みから見て屋岡橋を渡った正面にあります。明治12年(1879)に姫路港から津居山港に至る兵庫県道の整備として、京口をとおる道路が開かれました。八柱神社の付近は、昭和42年(1967)に新しい国道9号が開通するまで、鳥取・豊岡・姫路方向への分岐点として賑わいました。

八柱神社の本殿は、入母屋造(いりもやづくり)の屋根に千鳥破風(ちどりはふ)と軒唐破風(のきからはふ)をつけた複雑な屋根をもつ社殿です。現在は兵庫県登録文化財に登録されています。市内にある江戸時代末期の神社本殿では、入母屋造という豪華な屋根が多く造られています。

本殿の正面には2体の夫婦獅子(みょうとじし)、その上には龍の彫刻があります。また、正面の柱には獏(ばく)と獅子の彫刻があります。本殿は文化7年(1810)の建築で、彫刻の特色から考えて彫刻師は中井正忠(まさただ)と考えています。

江戸時代後期から昭和時代まで丹波柏原に住み、丹波・但馬・丹後を中心に活躍した中井家という彫刻師がいました。その初代が忠貞(たださだ)で、正忠、正貞(まささだ)、正次(まさつぐ)、正胤(まさたね)、喜一郎と続きます。

鳥居の柱には、「支那事変出動記念、紀元二千六百年建之(これをたつ)」の文字があります。神武天皇が即位したとされる年を元年とする年号で、昭和15年(1940)にあたります。日本各地で奉祝行事が開催されました。横には鳥居奉納者芳名の石碑があります。陸軍中尉、陸軍伍長、陸軍上等兵の名前のほか、戦没者遺族一同、さらに出動招聘として仲町区・宮町区・下町区・諏訪町区・京口区の79人の氏名が刻まれています。

また、本殿の前には寛政4年(1792)の年号がある古い石の灯籠があります。また、本殿前の小さな石段の柱石には天保丙申(天保7年、1792)の年号があります。

大きな道路に面した八柱神社には、多くの人が集まりました。神社にある建造物や石碑が、時代の移り変わりを静かに見守っています。

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