まちの文化財(209)関宮村文書
関宮村文書
寛永8年の検地名寄帳と検地帳
箱のふたに書かれた文字
関宮区にある江戸時代の古文書5冊が、木の保存箱に入って伝わっています。そのうち3冊は、寛永18年(1641)の検地帳と検地名寄帳、元禄3年(1690)の名寄帳です。
検地帳は土地を一筆ごとに記載して村高を明らかにした土地台帳です。生野代官所が年貢を命じる基礎資料となりました。名寄帳は検地帳に記載された田畑・屋敷の面積・石高を所持者ごとにまとめたものです。庄屋たち村役人が、年貢を村人に割り付けるために作成したものです。
江戸時代の関宮村は、現在の関宮・八木谷・相地の3集落からなり、但馬国羽山庄(はやまのしょう)関宮村といいました。寛永18年の検地帳によると田畑の面積は20町7反(20・7ha)ありました。宝永2年(1705)の家の戸数は122戸です。
その他に宝永2年(1705)の五人組帳、寛延3年(1750)の五人組御仕置帳(おしおきちょう)があります。五人組帳は、村人が守るべき法令を書いた生野代官所からの命令書です。
村の中で5戸を1単位とした組織を作り、村の全戸が捺印をして代官所に提出しました。1部を村に保管して、毎年庄屋が村人に読み聞かせました。幕府に年貢を納め、五人組帳に書かれた法令を守るように命じています。
保存箱の表面には、宝暦10年(1760)庄屋の能見市郎右衛門(のうみいちろうえもん)が箱を作り直したと墨で書いてあります。代々の庄屋が受け継いだ保存箱も重要な歴史の証人です。養父市指定文化財「関宮村近世文書」として関宮区で保管されています。
歴史文化財課
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更新日:2022年07月22日