まちの文化財(192)明延鉱山の横行発電所

更新日:2021年03月29日

栗ノ下にある横行発電所跡

栗ノ下にある横行発電所跡

発電所の石垣

発電所の石垣

稼働していた横行発電所

稼働していた横行発電所

大正2年、明延鉱山で使う削岩機の原動力として水力発電所の建設を計画しました。明延川では水量が足らないため、大正6年に栗ノ下集落に大屋川の水を使った横行発電所を建設しました。

水車400馬力、発電機250キロワットです。さらに同年、250キロワットの発電機を増設しました。送電線は栗ノ下、筏、古屋、奈良辺を通って明延鉱山まで11.6キロメートルの距離になります。

大正6年、この電気を利用して明延と神子畑を結ぶ電気軌道の建設に着手しました。これが後の明神電車です。そして大正11年から明延集落に電気を供給しました。

昭和49年の資料では、横行発電所の出力は500キロワットであり、関西電力株式会社の豊岡系電力を加保の変電所を経由して契約電力3700キロワットを購入しました。昭和49年7月の明延鉱山の1か月の電力使用量は100万4890キロワットです。電気料金を1キロワット25円で計算すると約2500万円になります。

大正3年には、現在のあけのべ自然学校の前に162キロワットを発電する小規模な火力発電所(250馬力のロコモビル、エンジン発電機)を設置しました。

大正9年、明延鉱山の横行発電所から上流2.4キロメートルの場所に、三丹電気会社(本社豊岡)は出力1100キロワットの横行発電所を完成させ、現在も関西電力株式会社が運営しています。

大正6年、明延鉱山は栗ノ下に水力発電所を作り、明神電車の建設に着手しました。養父市で本格的に電気を使う時代が始まりました。

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