まちの文化財(139) お走り祭り

更新日:2019年11月14日

小城橋の下で行う川渡御

小城橋の下で行う川渡御

建屋で行う御神輿の練り合わせ

建屋で行う御神輿の練り合わせ

 

平成28年4月16日(土曜日)と17日(日曜日)、養父神社の御神輿が建屋の斎神社まで往復40キロメートルを巡回する「お走り祭り」が行われました。この中の見せ場が、小城の川渡御(かわとぎょ)と建屋の御神輿の練り合わせです。

養父神社を9時に出発したお走り祭りの御神輿は、昼の12時30分、小城の大屋川の川岸に到着しました。大屋川の対岸には1人の役員が、2メートルほどの榊(さかき)に小さな和紙で作った紙垂(しで)をつけたものを持って立ちます。この役をお柴持(しばもち)と呼びます。この榊を目標に御神輿が川を渡ります。

御神輿は10人で担ぎます。この役をかいちょう(駕丁)と呼びます。そして御神輿の指揮をとる責任者が先導して川に入ります。この役を神輿総代と呼び、大薮区の区長が務める習わしです。御神輿は、大屋川の中を何度も行ったり来たりして、川を渡りました。

そして、午後4時に三谷の厳島神社に到着しました。ここで出迎えに来た斎神社の神輿と養父神社の御神輿が合流します。御神輿の出発を見送った後で、境内では餅まきがありました。建屋には午後5時に到着し、養父神社の御神輿のための建物である立会堂(たちやどう)に御神輿を納めました。ここでは、建屋の役員が御神輿と共に一晩籠もります。

翌日、養父神社の神輿は、朝8時に建屋を出発し、斎神社で神事に臨みます。午後1時建屋では、養父神社と斎神社の2台の御神輿が激しく練り合わせます。養父神社側は「はっとう、よござるか」、斎神社側は「ようーござるか、はっとう」のかけ声をかけます。その後、午後8時に養父神社に御神輿が帰りました。

お走り祭りの目的は、養父神社が斎神社に御礼の挨拶をするという説、養父神社の御神輿が巡回して神威を授けるなどの説があります。10人の若者が大屋川に肩まで浸かって御神輿を担ぐ姿は大変勇壮です。

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