まちの文化財(47) 葛畑の農村歌舞伎舞台

更新日:2019年11月15日

葛畑の歌舞伎舞台の外観

            葛畑の歌舞伎舞台の外観

独楽回し式の舞台、奈落の状況

             独楽回し式の舞台、奈落の状況

 

平成14年に葛畑歌舞伎舞台の茅葺き屋根を修理しました。しかし舞台は使ってこそ、価値を発揮する施設です。平成15年と16年に、多くの人々に支えられて葛畑区の葛畑座による復活公演が実現しました。また平成20年9月27日には、葛畑の舞台を利用してせきのみや子ども歌舞伎の上演があります。

葛畑の舞台は、兵庫県下に330棟もあった農村舞台の頂点に位置づけられる重要な建造物として、昭和43年に国指定重要有形文化財になりました。建物の規模は正面長7.9メートル、側面長7.7メートル、高さ9.8メートルです。舞台の機能を発揮するために多くの専門的な技術が取り入れられています。

その一つが本格的な独楽回し式の回り舞台です。舞台の床下は奈落で、地面を1.1メートル掘って周囲に石垣を積んで、高さ2メートルの地下室を作っています。この中で4人が人力で直径4.1メートルの舞台を回します。奈落は、公演時には楽屋にもなりました。

昭和55年の資料では、兵庫県下で179棟、但馬で96農村舞台が存在しています。養父郡には29棟あり、内訳は関宮町19、大屋町9、養父町1、八鹿町0となっています。養父市は村芝居が盛んで多くの農村舞台が作られ、今も残されています。

但馬の芝居座は、葛畑座と日高町堀の手辺座(大正期に廃絶)の二つがありました。葛畑座は、明治3年に藤田甚左衛門が村の青年に歌舞伎を教えて始まりました。しかし昭和9年を最後に途絶えました。昭和39年と昭和41年の2回だけ公演がありましたが中断しました。今回、平成15年に37年ぶりに復活公演が実現しました。

葛畑の舞台は、葛畑座の芝居堂として明治25年に荒御霊神社の境内に建てられたものです。農村歌舞伎舞台は、動かし演じる人がいて初めて復活します。今回の修理を契機として、葛畑区の人たちが中心となって復活公演を行いました。さらに、せきのみや子ども歌舞伎が受け継いで、葛畑三番叟などを上演しています。

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