まちの文化財(119) 大谷稲生神社

更新日:2019年11月14日

高台にある大谷の神社

高台にある大谷の神社

大谷稲生神社の本殿

大谷稲生神社の本殿

獅子噛と鶴の彫刻

獅子噛と鶴の彫刻

獏鼻の彫刻

獏鼻の彫刻

 

大谷の神社は、集落から30メートルほど上がった高台にあります。境内からは大谷から三宅の集落や水田が目の前に広がる、大変見晴らしのよい神社です。また境内には幹周りが360センチメートルもあるモミの巨木が生えています。

大谷稲生(いなふ)神社は、明治25年11月、神社の境内が整備され、本殿も建て替えられました。建物は一間社(いっけんしゃ)で、屋根は流造り(ながれづくり)です。先端は唐破風(からはふ)という形式になっています。正面と側面の幅は共に210センチメートル、高さは約6.5メートルの大きな神社です。

祭神は保食命(うけもちのみこと)と天熊人神(あめのくまひと)です。五穀豊穣を司る農業の神です。稲生神社ですが稲荷神社の意味もあります。

本殿には多くの彫刻があります。正面をみると上から鳳凰、天女、池から天に昇る龍があり、柱には獅子・夢を食べるという獏などの彫刻があります。建物の側面には、上から獅子噛(しかみ)・雲と鶴・虎と獅子・犀(さい)と象の彫刻があります。正面の屋根付近にぶどうの彫刻がありますので、探してみてください。

本殿に向かって左奥、脇障子(わきしょうじ)に、大きな滝の前に立つ老人の彫刻があります。これは中国の故事です。皇帝が許由(きょゆう)に皇位を譲ると言いました。しかし許由は世俗の欲望を聞いた耳が汚れたと言って、滝の水で耳を洗うというものです。

この彫刻の裏面に「当國城崎郡豊岡小田井町、大垣傳蔵輝貞、彫工」の文字があります。さらに龍の彫刻には「豊岡小田井丁住人、大垣和平傳吉」の文字があります。

つまり彫刻の作者は、大垣傳蔵と大垣傳吉の二人です。親子でしょう。現在知られている大垣傳蔵の彫刻はこの大谷の神社だけです。なぞの彫刻師として注目しています。

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