まちの文化財(1) 別宮のオキナグサ

更新日:2019年11月18日

オキナグサ

                       オキナグサ

東鉢伏スキー場のある自生地

             東鉢伏スキー場のある自生地

 

平成16年5月5日(木曜日)、兵庫県教育委員会と兵庫県文化財保護審議会が、別宮区の東鉢スキー場内に生育するオキナグサの現地調査に訪れました。

昨年、関宮町が兵庫県指定文化財の申請書を提出していたもので、今回、花の開花時期にあわせて調査が行われ、別宮区と養父市教育委員会が立ち会いました。

オキナグサは日当たりのよい草原に生える春の花で、長さ20センチメートルほどの茎に赤紫色のつりかね状の花をつけます。花がおわると細い綿毛が針のように伸びて、老人の白髪のようになることからオキナグサと呼ばれています。

オキナグサは標高930メートル付近の東鉢スキー場の中のゆるやかな斜面に、ヤマヤナギ・ススキ・イタドリ・アカツメグサなどと共に生育しています。5月の連休を中心に花が咲きます。

別宮区長の西谷茂廣さんは「別宮では昔からよく見られた花です。種から増やした花が、ちさと山荘のテニスコートの斜面に花畑のように密集して咲いています。見事です」と話しています。

昔は牛の放牧場などの草原が各地にありました。しかし今は牛も飼われなくなり、草原も姿を消しました。このためオキナグサの生育できる場所がなくなったのです。

兵庫県文化財保護審議会委員の武田義明先生は「兵庫県では絶滅危倶種となっています。これだけ群生している場所は、兵庫県下では別宮以外にないでしょう。人が草原を管理することで生きていくことができる草花です。草刈りをしてください」と解説しました。

養父市教育委員会では、生育範囲などを測量する調査を進めます。県下に誇れる「ふるさとの花」になってほしいと期待しています。

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