樽見の大桜の見学

更新日:2020年04月02日

樹齢1000年の大桜

満開の樽見の大桜(西から)

満開の樽見の大桜(西から)

樽見の大桜は、養父市大屋町樽見字ケジメ85番地にあります。大屋町樽見の集落からみて南側の山の中腹、標高350mの位置にあります。集落からの比高差は130m、林道を車で上がり、駐車場から徒歩約200mの位置です。国指定文化財の名称は「樽見の大ザクラ」ですが、一般的には「樽見の大桜」の名称で知られています。        

今から300年以上も昔、出石藩の小出英安(ふさやす)という殿様も見学に訪れたという由緒ある名木です。

満開の樽見の大桜(南から)

満開の樽見の大桜(南から)

兵庫県下で最大のエドヒガンザクラであり、樹齢1000年といわれています。樹高は13.8m、幹廻りは目通りで6.3m、根周りは7.0mあります。地上から2mのところで幹が分かれ、枝張りは東西14.4m、南北21.1mになります。幹の表面には、樹皮がコブのように盛り上がって老木の風格を示しています。

昭和42年頃から幹や枝に枯れが目立つようになり樹勢が衰退してきました。このため昭和48年、樽見大桜保存会が発足しました。しかし平成5年には桜の花や葉がさらに減少し、樹木の幹や枝だけが目立つようになりました。樹木医はガイコツのようだったと表現しています。

登山道から見た大桜

登山道から見た大桜(北から)

 

 

そこで文化庁・兵庫県教育委員会・兵庫県樹木医会・兵庫みどり公社などの支援をえて、当時の大屋町が平成9年から樹木医による土壌改良や不定根の育成など、樹勢回復のための本格的な治療を開始しました。平成16年度から養父市が維持管理を続けています。

平成13年には大桜の実から育てた苗を口大屋小学校の児童が植えました。子桜と呼んでいます。

現在では大桜の樹木全体を覆うほど多くの花や葉が茂るようになりました。そして周囲には樽見の大桜の実から育てた子桜が育ち、兵庫県を代表するエドヒガンザクラの名所となっています。4月の桜が開花する時期には駐車場から山道を歩いて約1万人の見学者が訪れています。

 

大ザクラ位置図

樽見の大桜の位置図

大屋川沿いの県道を大屋中学校から林道に入り、登山口に至る。

駐車場(20台)から徒歩15分。(混雑時は交通規制があります)

国の天然記念物

大桜と周囲にある小桜

大桜と周囲にある小桜

国指定天然記念物の巨木は但馬地方に6本、兵庫県下では他に2本あります。その内の3本が養父市にあることから、養父市は巨木の宝庫です。

昭和26年6月9日、但馬地方にある5本の巨木が一度に国指定天然記念物になりました。樽見の大ザクラ(養父市大屋町樽見)、口大屋の大アベマキ(養父市大屋町中)、建屋のヒダリマキガヤ(養父市能座)、糸井の大カツラ(朝来市)、畑上の大トチノキ(豊岡市)です。その他に昭和3年、八代の大ケヤキ(朝来市)が国指定になっています。

大きくなった小桜

大きくなった小桜

 

平成17年度まで、樽見の大桜の麓に口大屋小学校がありました。現在は、大屋小学校に統合されています。口大屋小学校の校歌には「けじめの山の大ざくら、朝日ににおう花のごと」という歌詞があります。校歌に歌われた「けじめの山の大ざくら」は、樽見の大桜のことです。

平成11年4月に樹木医が大桜の種を拾い集めて発芽させ、口大屋小学校の児童が花壇に植えて苗木を育てました。この苗を平成13年3月、樽見の大桜の周辺に20本植えました。樽見の大桜(親桜)に対して子桜と呼んでいる新しい桜も立派に成長しています。

 

大桜公園配置図

樽見の大桜の位置図

図の記号説明

● 平成13年口大屋小学校児童が植えた子桜

○ その後に植えた大桜のつぎ木苗

×  桜以外の樹木

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