こうもり塚古墳について
大薮古墳群は、養父市大薮にある古墳時代後期から終末期を中心とする古墳群で、東西約1.5 キロメートル、南北約1 キロメートルの範囲に150基ほどの古墳が造られています。
大薮古墳群には、但馬を代表する大型横穴式石室をもつ禁裡塚古墳、塚山古墳、西ノ岡古墳、こうもり塚古墳の4基の古墳があります。大薮古墳群の4基の大型古墳は6世紀後半から7世紀中頃にかけて築造された但馬地域でも最大級の横穴式石室をもつ古墳で、いずれも兵庫県指定文化財です。
こうもり塚古墳は、大薮古墳群の4基の大型古墳のなかで最後に築造されたと考えられています。しかし、古墳の周囲は畑や水田として大きく改変を受けており、墳丘盛土も上部が失われて天井石等が露出しています。横穴式石室は開口した状態で、見学者が自由に石室内に入ることができます。
これまで発掘調査は実施されておらず、墳丘の形状はよく分かりませんが、現在の長方形の地割などから一辺25メートルから30メートル程度の方墳であると考えられてきました。石室は羨道と玄室を区別した片袖式(右袖)で、全長12.5メートル、奥壁幅1.7メートル、高さ1.8メートルを測ります。しかし、石室への入口は埋没しており、よくわかりません。
発掘調査について
養父市は、こうもり塚古墳の歴史的な価値を検討するため、規模・形状を明らかにすることを目的に発掘調査を実施しました。
調査の結果、こうもり塚古墳は石室の外側まで畑として利用されており、現在の地形・地割は削平や造成によって大きく改変されたものであることが明らかとなりました。墳丘盛土の状況や墳丘裾の周溝を確認し、古墳の規模・形状を具体的に検討する資料を得ることができました。また、石室の南西側では墳丘内列石を確認しました。墳丘内列石は横穴式石室墳にみられる墳丘構築技法のひとつで、塚山古墳や堀畑1号墳など養父市内でも多く見られるものです。
こうもり塚古墳は、現在の墳丘の形状や土地区画から方墳と考えられてきました。今回の調査により、開墾による墳丘の改変状況が明らかとなり、方墳ではなく直径約20メートルから 25メートル程度の円墳である可能性が極めて高くなりました。
発見した墳丘内列石
古墳に伴う石材の検出状況
現地説明会の様子
露出した横穴式石室
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