「第11回やぶ医者大賞」受賞者
令和6年6月22日(土曜日)開催の審査会において、第11回やぶ医者大賞の受賞者が決定しました。
受賞者のご紹介(50音順)
佐藤優子 医師
浜田市国民健康保険波佐診療所(島根県)


受賞理由
佐藤先生は日本プライマリ・ケア連合学会認定家庭医療専門医の資格を持ち、2次医療機関まで車で40分の地区で、診療科を限らず多様な健康問題に対処されています。
中山間地域で文字どおり「地域全体をケアする」仕事をされており、地域の健康課題である「アルコール」や「脳卒中」の予防をテーマに関係機関や医学生を巻き込んで地域への啓蒙活動を実施。保健師や他の関係機関にも呼びかけ、地域住民全員の病気や生活の様子を確認し、必要時には手分けして様子を見に行くという取組も行っておられ、「望めば誰もが安心して地域で暮らし続けるために」診療所に来ない人も含め地域住民全体を支えようとしておられます。
更に、医師を目指す中高生を診療所に招き、小学校まで地域医療の講義に出向き、時には医学生を巻き込みながら地域医療の仕事内容を紹介し、後進の育成に尽力されています。
一人の名医が24時間365日地域を守るスタイルには限界があると考えておられ、普通の医師が教育によりへき地診療所で働く能力を獲得し、グループ診療のような仕組みで自身の生活と無理なく両立しながら地域医療を継続していくお手伝いを、全国国民健康保険診療施設協議会を通じて、全国でも行っていきたいと考えておられ、勉強会の企画を担当されるなど地域医療を支える若手医師のニーズに沿った勉強会も実施しておられます。
中嶋 裕 医師
山口市徳地診療所(山口県)



受賞理由
中嶋先生は、依頼があれば地域内のどこの限界集落にも往診に出向かれ、患者家族の気持ちに耳を傾け、地域でどのように暮らしたいか、敬意を表しながら寄り添った医療を実現しておられます。
へき地医療への意識が高く、無医地区である三谷地区で月2回、医療MaaSによる遠隔診療を導入され、診療看護師と連携した診療は全国的にも目新しい活動となっています。地域でいつまでも元気に暮らしていく一助になりたい!その思いを乗せた活動も展開されています。
開設以来、45件の看取りを支援され、住み慣れた地域で最期まで安心して暮らし続けるという市民の望みを叶え、地域に身近な診療所として献身的に活動されています。
「答えはご本人の中にある、医師はサポーター!」をモットーに、人口が減りゆく地域でも、地域の人が自宅や地域での生活に心配が少なく過ごせるよう、そのサポートができる現場の最前線に立ち、医師だけでなく、多くの職種を巻き込んで地域を見守ることができる医療人の育成に努めていきたいと考えておられます。へき地医療に関わる関係者がつながり、同じ目標に向かって勉強していこうと情熱をかけて取り組まれています。
審査員(50音順)
- 岡山雅信(神戸大学大学院地域医療教育学部門特命教授)
- 小谷裕都子(公立八鹿病院組合 南但訪問看護センター所長)
- 正垣一博(養父市医師会会長)
- 永井良三(自治医科大学学長、東京大学名誉教授)
- 中尾一和(京都大学大学院医学研究科メディカルイノベーションセンター特任教授、京都大学名誉教授)
- 中野穣(社会福祉法人関寿会はちぶせの里統括管理者、一般社団法人兵庫県介護支援専門員協会但馬支部副支部長)
- 西村正樹(公立八鹿病院院長)
- 平田淳一(兵庫県医科大学救急・災害医学講座主任教授)
第11回やぶ医者大賞 表彰式
日時
令和6年11月16日(土曜日)
会場
養父市立ビバホール
内容(予定)
やぶ医者大賞表彰式・受賞者による発表
健康医療課
〒667-8651
養父市八鹿町八鹿1675
電話番号:079-662-3165、079-662-3167
ファックス番号:079-662-2601
更新日:2024年06月24日