「第10回やぶ医者大賞」受賞者

更新日:2023年07月06日

令和5年7月1日(土曜日)開催の審査会において、第10回やぶ医者大賞の受賞者が決定しました。

受賞者のご紹介(50音順)

阿部智介医師

医療法人慈孝会七山診療所(佐賀県)

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受賞理由

阿部氏の父が、無医村であった佐賀県七山村(当時)に開設した診療所を、父の死を機に、阿部氏ご自身の意志として引き継がれました。

阿部氏は、過疎地における生活の維持と災害対応のためにインフラの集約化が必要と考え、行政と協議をし、市役所支所の七山市民センターに医科及び歯科診療所、調剤薬局の移転集約を実現されました。また、過疎地域の生活維持のためには、予防による自助や地域での互助が重要と考え、「知る」ことをコンセプトに、歯科医師や保健師と共同して七山地区の全14集落で巡回寺子屋と名付けて啓発活動を推進しておられます。

この5年間は七山地区だけでなく当該市町全体の在宅医療・介護連携事業の責任者としてACP(アドバンス・ケア・プランニング)の普及や在宅医療及び介護の体制構築に努めておられます。

育んでくれた大切な故郷を守りたいという思いが、阿部氏が医師を志した理由です。「集落の看取り」をテーマとし、望むのであれば最後まで故郷と共に生き、そして故郷と共に逝くことができるようにしたい。そのためにできることはやるという過疎地医療に向き合う姿勢・覚悟が評価されました。

井階友貴医師

高浜町国民健康保険和田診療所(福井県)

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受賞理由

井階氏は、福井県高浜町で限られた地域医療資源でも町民が健康に過ごせるまちづくりを目指し、令和47月に若狭高浜病院、福井大学、高浜町の協働により「たかはま地域医療イノベーションセンター」を設置して、地域課題に取り組まれています。

井階氏は、住民の医療への関心を高めるため、住民有志団体「たかはま地域医療サポーターの会」を設け、住民にできることを模索し実行するための支援を続け、多くの活動を展開された結果、町内にかかりつけ医をもつ町民が17.5%増加するなど、実際に地域医療を守り育てる行動をとる町民の増加へ繋げられています。

また、町への思いのある住民へ、課題解決を実行する地域プラットフォームを提供することで、大小20以上の施策を地域主体に実現させました。関わる者が楽しめる取組をもとに、社会参加や交流を促し、町民のソーシャル・キャピタル指数(交流頻度)の向上をもたらせています。

献身的に臨床業務に励むだけでなく、ソーシャル・キャピタル(絆のチカラ)をキーワードに、住民や行政と協働しながら「まちづくり系医師」として「地域主体の健康のまちづくり」を推進する活動が評価されました。

審査員(50音順)

  • 岡山雅信(神戸大学大学院地域医療教育学部門特命教授)
  • 小谷裕都子(公立八鹿病院組合 南但訪問看護センター所長)
  • 永井良三(自治医科大学学長、東京大学名誉教授)
  • 中尾一和(京都大学大学院医学研究科メディカルイノベーションセンター教授、京都大学名誉教授)
  • 中野穣(社会福祉法人関寿会はちぶせの里統括管理者、一般社団法人兵庫県介護支援専門員協会但馬支部副支部長)
  • 西村正樹(公立八鹿病院院長、滋賀医科大学神経難病研究センター教授・図書館長)
  • 枚田一広(養父市医師会会長)
  • 平田淳一(兵庫県医科大学救急・災害医学講座主任教授)

第10回やぶ医者大賞 表彰式

日時

令和5年11月11日(土曜日)

会場

養父市立ビバホール

内容(予定)

やぶ医者大賞表彰式・受賞者による発表

この記事に関するお問い合わせ先

健康医療課
〒667-8651
養父市八鹿町八鹿1675
電話番号:079-662-3165、079-662-3167
ファックス番号:079-662-2601

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