○養父市ふるさと起業誘致支援事業補助金交付要綱
平成31年4月26日
告示第47号
(趣旨)
第1条 この告示は、高度IT技術を有する起業家等の定着及び集積並びに企業のサテライトオフィス開設、テレワーク導入等を促進し、養父市経済の持続的成長に向けた産業の振興、新たな雇用の創出、多様な働き方の推進及び地域活性化を図るため、兵庫県と協調し、養父市ふるさと起業誘致支援事業補助金(以下「補助金」という。)を交付することについて、兵庫県産業労働部補助金交付要綱別表IT戦略推進事業費補助及びコワーキングスペース開設支援事業費補助(以下「県要綱」という。)並びに養父市補助金等交付規則(平成20年養父市規則第5号。以下「補助金規則」という。)に定めがあるもののほか、当該補助金の交付等に関して必要な事項を定める。
(定義)
第2条 この告示において、次に掲げる用語の定義は、当該各号に定めるところによる。
(1) 起業家等 革新的なアイデアとIT技術を駆使し、新しい形態のサービスやビジネスを展開する企業・個人、又はその展開を目指す者をいう。
(2) 事業所等 IT関連の事業所、コワーキングスペースをいい、機器設置施設・場所(サーバールーム等)、トイレ等事業所に付帯する必要な施設を含むものをいう。
(3) 取得建物及びその付属設備を建設又は購入により調達することをいう。
(4) 賃借家屋を賃貸借契約により調達することをいう。
(5) 事務機器 OA機器、デスク、椅子及びキャビネット等をいう。
2 補助対象経費のうち、公租公課、消費税及び地方消費税は、補助対象としない。
3 補助金の額に千円未満の端数が生じたときは、これを切り捨てるものとする。
(事業年度)
第4条 本事業でいう事業年度は、市の会計年度である4月1日から翌年3月31日までとする。
(交付申請)
第5条 本補助金の交付を受けようとする者(以下「交付申請者」という。)は、当該事業に着手する前に次の各号に定める書類を市長に提出しなければならない。なお、補助期間が複数事業年度に渡る場合は2年目以降の申請について、当該年度の事業開始後2週間以内に市長に提出しなければならない。
(1) 補助金交付申請書(様式第1号)
(2) 県要綱の別に定める事項に掲げる交付申請の添付書類の写し
(3) 県要綱に定める事業計画書の写し
(4) その他市長が必要と認める書類
(交付決定)
第6条 市長は、前条の申請に係る書類の審査及び必要に応じて行う現地調査等により、当該申請に係る補助金を交付すべきものと認めたときは、補助金の交付の決定(以下「交付決定」という。)をする。
2 市長は、交付決定をする場合において、当該補助金の交付の目的を達成するため必要があるときは、条件を付するものとする。
3 市長は、交付決定の内容及びこれに付した条件を、補助金交付決定通知書(様式第2号)により交付申請者に通知するものとする。
(申請の取り下げ)
第7条 前条第3項の通知を受けた者(以下「補助事業者」という。)は、当該通知に係る交付決定の内容又はこれに付された条件に不服があるときは、当該通知を受領した日から起算して15日以内に、申請の取下げをすることができる。
2 補助事業者は、申請を取下げるときは、補助金交付決定辞退届(様式第3号)を市長に提出しなければならない。
3 前項の申請の取下げがあったときは、当該申請に係る交付決定は、なかったものとみなす。
(補助事業の着手の届出)
第8条 市長は、補助事業者が補助事業に着手したときは、その旨を届け出るよう求めることができる。
2 前項の規定にかかわらず、次に掲げる軽微な変更の場合は、変更申請を必要としない。
(1) 補助事業に要する経費全体の20パーセント以内の減少となる変更をする場合
(2) 補助対象経費の区分の相互間において、補助対象経費のいずれか低い額の20パーセント以内の経費を流用する場合
(3) 補助事業の目的及び効果に影響を及ぼさない範囲で補助事業の細部の変更をする場合
(1) 補助金変更交付申請書(様式第8号)
(2) 県要綱の別に定める事項に掲げる変更交付申請の添付書類の写し
(3) 県要綱に定める事業計画書の写し
(4) その他市長が必要と認める書類
(補助事業の遂行状況報告等)
第11条 補助事業者は、市長から補助事業の遂行状況の報告を求められたときは、月ごとの業務報告等について、翌月10日までに報告しなければならない。
2 補助事業者は、補助事業が予定の期間内に完了する見込みがない場合又は補助事業の遂行が困難となった場合は、速やかに補助事業遂行困難状況報告書(様式第10号)を市長に提出して、その指示を受けなければならない。
(補助事業の完了の届出)
第12条 市長は、補助事業者に補助事業が完了したときは、その旨を届け出るよう求めることができる。
(1) 補助事業実績報告書(様式第11号)
(2) 県要綱の別に定める事項に掲げる実績報告の添付書類の写し
(3) その他市長が必要と認めるもの
(是正命令等)
第14条 市長は、補助事業の完了に係る前条の実績報告があった場合において、当該事業の成果が交付決定の内容及びこれに付した条件に適合しないと認めるときは、当該内容等に適合させるための措置を執るべきことを当該補助事業者に命ずることができる。
2 市長は、必要があると認めるときは、前項の規定にかかわらず概算払することができる。
2 補助事業開始の日から起算して3年未満で事業を中止若しくは廃止し、又は事業所等を事業のために使用せず他の用途に使用したときは、補助金規則第19条第1項第2号に該当するとみなし、前項の規定を準用する。
(補助金の返還)
第18条 市長は、前条の規定により交付決定を取り消した場合において、当該取消しに係る部分に関し、既に補助金が交付されているときは、既に交付した補助金の全部又は一部について、期限を定めて返還を命ずるものとする。
2 補助金の交付を受けた補助事業者が、事業完了後3年未満で市外へ転出した場合又は事務所等を市外に移転する場合には、補助金を全額返還しなければならない。
(関係書類の整備)
第20条 補助事業者は、当該補助事業に係る経費の収支の状況を明らかにした書類、帳簿等を備え、かつ、その証拠書類を整理しておくとともに、当該補助事業が完了した年度の翌年度から5年間保存しなければならない。
(財産処分の制限)
第21条 補助事業者は、当該補助事業により取得し、又は効用の増加した財産について、補助金規則第23条に基づく市長の承認が無ければ、当該補助金の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供してはならない。
(成果の公表)
第22条 市長は、必要があると認めるときは、補助対象事業の成果について補助事業者に発表させることができる。
2 補助事業者は、前項の規定により成果の発表を求められたときは、これに応じなければならない。
3 補助事業者は、自ら成果の発表を行うときは、あらかじめ市長に報告しなければならない。
(事業化等の報告)
第23条 補助事業者は、補助事業の完了した日の属する年度の翌年度の初日から起算して5年間、次に掲げる事項の毎年度の状況等について、補助事業状況報告書(様式第15号)に必要な書類を添えて、市長に報告しなければならない。
(1) 補助事業の成果
(2) 事業内容、収支及び決算等
(3) 雇用状況
(4) その他市長が必要と認める事項
2 市長は、補助事業者に対し必要があると認めるときは、実地に調査することができる。
3 市長は、補助金に係る予算執行の適正を期するため必要があるときは、補助事業者に対して報告を求め、又はその帳簿書類その他の物件に関し説明を求めることができる。
(他の条例及び要綱との調整)
第24条 養父市企業等振興奨励に関する条例(平成24年養父市条例第16号。以下「条例」という。)の規定の適用を受けることができる者は、この補助金と重複する経費について助成を受けることはできないものとする。
2 養父市創業・第二創業補助金交付要綱(平成29年養父市告示第1号)の規定の適用を受けることができる者は、この補助金と比していずれか有利な制度を選択するものとし、両制度の適用を重ねて受けることはできないものとする。
(委任)
第25条 この告示に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定めるとともに、県要綱及び県IT戦略推進事業募集要項に基づくものとする。
附則
この告示は、公布の日から施行し、平成31年4月1日から適用する。
附則(令和4年告示第32号)
この告示は、公布の日から施行し、令和3年4月1日から適用する。
附則(令和4年告示第62号)
この告示は、公布の日から施行し、令和4年4月1日から適用する。
別表第1(第3条関係)
(補助対象事業者の要件)
補助対象事業者の要件 | 補助対象事業 | ||
ITカリスマによる事業所開設 | IT事業所開設 | コワーキングスペース開設(ハード型) | |
共通要件 | 市内において、新たに事業所等を開設する事業者で、県要綱による補助金交付決定を受けた者 | ||
個別要件 | ①国内外で顕著な業務経験、事業実績等がある者 ②CEO、役員、プロジェクトリーダー等指導的立場にある者又は経験がある者 ③3年以上の事業計画を有する者(ただし、次世代起業家の育成、起業家の誘致に関する計画を含んだ事業計画とする。) | ①高度IT技術を活用した今後成長が見込まれる3年以上の事業計画を有する者 ②革新的なアイデアと高度IT技術を活用した事業の経験・実績又は知識・能力がある者 | 3年以上の事業計画を有し、当該コワーキングスペースを利用する起業家等のビジネス活動・成長拡大を支援する計画を有する者 |
別表第2(第3条関係)
経費区分 | 内容 | ||
ITカリスマによる事業所開設 | IT事業所開設 | コワーキングスペース開設(ハード型) | |
視察旅費 | 新たに事業所等を開設するために必要となる視察旅費 開設前の時点で、市外に事業を行う拠点施設等を置く場合に、当該拠点施設から養父市への往復交通費を対象とする。 | ||
建物改修費 | 新たに開設する事業所等に必要となる建物改修費(設備等で建物と不可分なもの(サーバ用ラック、電気関係設備等)、トイレ、シャワー、洗面等の事業活動に附帯して必要な設備も含む。) なお、事業所等スペースと生活スペースが一つの建物に混在するときは、専ら生活の用に供する部分は補助対象外とする。 | ||
事務機器取得費 | 新たに開設する事業所等に必要となる事務機器取得費(OA機器、デスク、椅子、キャビネット等) | ||
賃料 | 新たに開設する事業所等の賃料及び施設使用料 既設設備等で建物と不可分なもの(サーバ用ラック、電気関係設備等)の賃借料及び施設使用料も含む。 なお、事業所等スペースと生活スペースが一つの建物に混在するときは、専ら生活の用に供する部分は補助対象外とする。 | ― | |
通信回線使用料 | 新たに開設する事業所等において、補助事業者が支払う通信回線使用料 通信回線使用料には、インターネット接続費のほか、専用回線、プロバイダー、レンタルサーバ、ドメイン利用料、ライセンス料など、通信回線を利用して事業を行うために必要な一連の経費を含むものとする。 | ― | |
人件費 | ITカリスマ人材に係る人件費。ただし、次の要件を全て満たす者を対象とする。 ①国内外で顕著な業務経験、事業実績等がある者 ②CEO、役員、プロジェクトリーダー等指導的立場にある者又は経験がある者 ③3年以上の事業計画を有する者(ただし、次世代起業家の育成、起業家の誘致に関する計画を含んだ事業計画とする。) | 新たに開設する事業所等において、業務に従事する高度IT技術者に係る人件費。ただし、次の者に係るものを対象とする。 ①(独)情報処理推進機構が実施する情報処理技術者試験のうち、高度試験及び応用情報技術者試験の合格者 ②民間企業における①と同等の資格を有する者 ③①と同等以上の技術(開発実績)を有する者 ※②民間企業における同等の資格要件、③同等以上の技術(開発実績)要件については学識者などの意見聴取により判断を行うものとする。 | ― |
別表第3(第3条関係)
補助対象経費 | 補助率 | 補助期間 | 補助対象事業ごとの上限額 | ||
ITカリスマによる事業所開設 | IT事業所開設 | コワーキングスペース開設(ハード型) | |||
視察旅費 | 1/2 | 開設時1回限り | 5万円/人 (2人まで) | 5万円/人 (2人まで) | 5万円/人 (2人まで) |
建物改修費(空き家改修の場合) | 1/4 | 50万円(100万円) | 50万円(100万円) | 250万円(300万円) | |
事務機器取得費 | 1/4 | 25万円 | 25万円 | 25万円 | |
賃料 | 1/4 | 利用開始後36か月 | 30万円/年 | 30万円/年 | ― |
通信回線使用料 | 1/4 | 30万円/年 | 30万円/年 | ― | |
人件費 | 定額 | 500万円/年・人 | 100万円/年・人 | ― |