○養父市子育て世帯訪問支援事業実施要綱
令和6年9月30日
告示第84号
(目的)
第1条 この告示は家事や子育て等に対して不安や負担を抱える子育て家庭、妊産婦及びヤングケアラー等がいる家庭の居宅を、訪問支援員が訪問し、家庭が抱える不安や悩みを傾聴するとともに、家事や子育て等の支援を実施すること(以下「事業」という。)により、児童の養育環境を整え、虐待リスク等の高まりを未然に防ぐことを目的とする。
(実施主体)
第2条 この事業の実施主体は、市とする。ただし、事業の一部又は全部を適切な事業運営が確保できると認められる事業者に委託することができる。
(支援対象者)
第3条 この事業の支援対象となる者(以下「支援対象者」という。)は、本市に居住し、かつ、本市の住民基本台帳に登録されている次の各号のいずれかに該当する者とする。ただし、やむを得ない理由により本市の住民基本台帳に登録されることが困難であると市長が認めるときは、当該住民基本台帳に登録されていることを要しないものとする。
(1) 保護者に監護させることが不適当であると認められる児童の保護者及びそれに該当するおそれのある保護者
(2) 食事、生活習慣等について不適切な養育状態にある児童の保護者、保護者の養育を支援することが特に必要と認められる児童の保護者及びそれに該当するおそれのある保護者
(3) 若年妊婦等、出産後の養育について出産前において支援を行うことが特に必要と認められる妊婦及びそれに該当するおそれのある妊婦
(4) その他、事業の目的に鑑みて、市が支援を必要と認める者
(支援の内容)
第4条 養育に係る支援(以下「支援」という。)は、次の各号に掲げるもののうち、市長が必要と認めるものとする。
(1) 家事支援(食事準備、洗濯、掃除、買い物の代行やサポート等)
(2) 育児及び養育支援(育児のサポート、保育所等の送迎、宿題の見守り、外出補助等)
(3) 子育て等に関する不安や悩みの傾聴、相談及び助言。ただし、保健師等の専門職による対応が必要な専門的な内容は除く。
(4) 地域の母子保健施策、子育て支援施策等に関する情報提供
(5) 支援対象者や児童の状況及び養育環境の把握並びに関係する市区町村への報告
(訪問支援員)
第5条 支援を実施する者(以下「訪問支援員」という。)は、次の各号の要件を全て満たし、事業による支援を適切に行う能力を有する者とする。
(1) 子育て世帯訪問支援事業ガイドラインに添った研修の内容を踏まえた市が認める研修を修了した者
ア 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者
イ 児童福祉法(昭和22年法律第164号)、児童売春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(平成11年法律第52号)その他国民の福祉に関する法律(児童福祉法施行令(昭和23年政令第74令)第35条の5各号に掲げる法律に限る。)の規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者
ウ 児童虐待の防止等に関する法律(平成12年法律第82号)第2条に規定する児童虐待又は児童福祉法第33条の10に規定する被措置児童等虐待を行った者
(支援の実施日及び期間等)
第6条 支援の実施日は、土曜日、日曜日、国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)に規定する休日、12月29日から12月31日までの日、1月2日及び1月3日を除く日とする。ただし、市長が必要と認めるときは、この限りでない。
2 訪問時間帯は、原則として午前7時から午後7時までの間で、1日2時間を限度とする。
3 支援の利用期間は、3か月以内とする。ただし、市長が必要と認めるときは、当該期間に連続する3か月の範囲内で当該期間を延長することができる。
(支援計画に関する調書の作成)
第8条 市長は、利用申請があったときは、必要に応じて関係機関からの情報収集等を行い、支援対象者の養育状況を把握し、養父市子育て世帯訪問支援事業支援計画に関する調書(様式第3号。以下「支援計画に関する調書」という。)を作成するものとする。
(支援実施の協議及び決定)
第9条 市長は、養父市要保護児童対策地域協議会設置要綱(平成17年養父市訓令第12号)第8条に規定する個別支援会議において、前条の支援計画に関する調書に基づき支援の内容を協議し、支援実施の要否を決定する。
(利用の辞退)
第11条 支援対象者が、支援の利用を辞退しようとするときは、養父市子育て世帯訪問支援事業利用辞退届出書(様式第5号)により、速やかに市長に届け出なければならない。
(利用の取消)
第12条 市長は、支援対象者が第3条に規定する支援対象者でなくなったときは、支援の実施決定を取り消すことができる。
(費用負担)
第13条 支援対象者の費用負担は、無料とする。
(訪問実施の確認と実績報告)
第14条 支援対象者は、訪問支援員の支援が支援計画の内容どおりに履行されたことを確認するため、訪問支援員が持参した養父市子育て世帯訪問支援事業実施確認書兼受託活動実績報告書(様式第7号。以下「受託活動実績報告書」という。)に署名又は押印するものとする。
(訪問支援員の義務)
第15条 訪問支援員は、より適切な支援を提供するために、市へ子育て世帯訪問支援事業訪問記録(様式第8号)の提出及び随時報告を行う。随時報告にあたっては、以下の内容等について報告するものとする。
(1) 事故やケガが発生したとき
(2) 危険性を感じたケースやトラブルが発生したとき
(3) 利用者との間でトラブルが発生したとき
(4) 児童や家庭の状況に心配される事象があったとき
(5) 他機関及び他の事業との連携が必要と感じたとき(市、学校、こども園、警察等)
(6) 訪問支援員、市及び利用者の三者で議論すべき問題が発生したとき
(委託料の請求)
第16条 訪問支援員は、支援を実施した翌月の10日までに請求しなければならない。
(秘密の保持)
第17条 訪問支援員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。
(その他)
第18条 この告示に定めるもののほか、事業の実施に関し必要な事項は、市長が別に定める。
附則
この告示は、公布の日から施行し、令和6年4月1日から適用する。