まちの文化財(126) 杉ケ沢高原

盆栽のような杉ヶ沢湿地

ススキ草原と杉ヶ沢湿地
氷ノ山から東方向に伸びる起伏のある尾根に杉ケ沢高原があります。標高は720メートルから850メートル、広さは東西3100メートル、南北1400メートル、面積は約300ヘクタールあります。行政区では、筏区と轟区に広がっています。
今から240万年前に轟火山が噴火しました。そして噴火した溶岩が固まって玄武岩となりました。玄武岩は、なだらかな楯状火山を作ります。楯状火山とは、楯を伏せた緩やかな地形の火山という意味です。つまり杉ヶ沢高原は火山であり、玄武岩によって作られた高原なのです。
杉ケ沢高原の中央部には、杉ケ沢の語源となった杉ヶ沢湿地があります。谷から斜面部にかけてススキが茂り、尾根から斜面部にはカシワ林が広がっています。 杉ケ沢湿地は、直径30メートルほどの広さで、夏でも水が地下から湧き出て、池になっています。池の中央には小さな中島があって、2本の杉が伸びて、盆栽のような大変珍しい風景を作っています。湿地にはオオミズゴケ、カサスゲ、コイヌノハナヒゲなどが生育しています。
春はススキが雪で倒れて、本来の高原地形が見やすくなります。 山頂付近で水が湧き出る湿地は、市内では他にミズバショウが生育する加保坂湿地、氷ノ山の古生沼湿地がありますが、杉ヶ沢湿地も大変珍しいものです。
杉ケ沢は、昭和30年代にはスキー場としても利用され、ジャンプ台が設置されていました。小学校の遠足の場所でもありました。そして昭和45年に県営パイロット事業で畑が開墾され、轟大根の生産地として有名になりました。開墾事業に伴ってたくさんの縄文時代の遺跡も発見されています。
杉ケ沢高原の一部には、俵石とよばれる玄武岩が露出しています。また天滝の貴重な水源になっています。
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更新日:2019年11月14日