まちの文化財(50) 八木城跡国指定10周年

更新日:2019年11月15日

国指10周年定記念の講演会

                 国指定10周年記念の講演会

殿屋敷遺跡の現地説明会

                  殿屋敷遺跡の現地説明会

 

平成20年11月9日、八木城跡国指定10周年記念事業が開催されました。八木城跡は平成9年3月6日、兵庫県で第11番目の城郭として国指定文化財になりました。

午前中は、養父市教育委員会が発掘調査をしている殿屋敷遺跡の現地説明会がありました。八木城主の城主館跡として注目され、国指定文化財になっています。

細長いトレンチを15か所に掘って発掘しました。その結果、東堀・南堀・西堀を発見しました。堀の幅は3.5メートルから5メートル、深さは1.5メートルあります。堀で囲まれた内側は東西70メートル、南北80メートルで、面積は5600平方メートルになります。南門・西門・東門が存在すると考えられます。

こうした特徴は戦国大名として活躍した一乗谷越前朝倉氏遺跡(福井市)の朝倉館と共通します。殿屋敷遺跡は、大名クラスの屋敷と共通する内容をもつ大きな城主館だと判明しました。

さらに出土遺物によって16世紀前半から中頃に殿屋敷遺跡が廃止されていることが分かりました。この時期の八木城主は第14代八木直信です。直信が、殿屋敷遺跡から御里里遺跡へ城主館を移転したと推定しました。

午後からは八木城跡国指定10周年記念式典が、下八木公民館で開かれました。城下町八木の明日を創る会(会長太田豊氏)と八木城跡保存会(会長村上一郎治氏)が主催しました。

続いてお二人の講演がありました。「八木のまちづくり10年の歩み」を中八木区長宿南登氏が報告しました。また記念講演は「城下町竹田のまちづくり」と題して、竹田地区まちづくり推進協議会会長石原絋正氏が報告しました。石原氏は自らが制作した手作り甲冑を持参し、竹田のお城まつりや秋祭りなどを通じた町づくりを紹介しました。

昔から殿屋敷といわれた場所に本当に殿屋敷がありました。様々な視点で八木城跡を活かした町づくりを考える機会となりました。

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