富士(養父市所蔵)
明けの富士(養父市所蔵)
平和(養父市所蔵)
柿(養父市所蔵)
養父市役所大屋地域局の会議室に上垣候鳥(うえがきこうちょう)先生による「富士」、おおやホール和室には「明けの富士」という日本画があります。「富士」は山梨県富士河口湖町の河口浅間神社付近からみた姿です。背景に金箔をはり、山頂には白い雪、山裾には黒い樹林が配置されています。「明けの富士」は神奈川県御殿場市の長尾峠方向からみた姿です。東から昇る朝日を受けた空が黒から白へと変化します。
上垣候鳥(明治42年から平成9年)は神奈川県小田原市を拠点として活躍した養父市大屋町出身の画家です。大正15年に17歳で京都に出て小林柯白(こばやしかはく)氏に師事し、昭和6年から日本美術院展覧会に連続30回入選しました。安田靫彦(やすだゆきひこ)氏に師事し、法隆寺の金堂壁画の模写に参加しました。
上垣候鳥は中庭煖華(なかにわだんか)より8歳年下で、小林柯白に2年遅れて入門しました。法隆寺の壁画模写では中庭煖華が属した荒井寛方(あらいかんぽう)班に参加し、10号壁画(薬師浄土図)を模写しました。上垣候鳥の経歴をみると、同郷の中庭煖華に導かれたように思われます。
昭和22年上垣候鳥は小田原市に移住し、富士山の作品に取り組みました。昭和24年には文部省の事業である東京藝術大学教材古画模写に参画しています。
大屋地域局にはハトが空を舞う「平和」と題した絵画もあります。地面から飛びたつハト、上空を舞うハトなど乱舞する10羽のハトが描かれています。同じ姿のハトはありません。他にも二つの柿を描いた作品もあります。上垣候鳥の大作がふるさと養父市で展示されています。
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