令和2年度 施政方針

更新日:2020年02月27日


令和2年2月27日、第96回養父市議会(定例会)に市長が説明した施政方針を全文掲載します。


はじめに

本日は、第96回養父市議会定例会を開会いたしましたところ、議員の皆さま方におかれましては、ご健勝にてご出席賜り、令和2年度予算案をはじめとする市政の重要課題につきまして、ご審議いただけますことに感謝し、厚くお礼申し上げます。

それでは、令和2年度の各会計予算をはじめとする諸議案のご審議をいただくに当たり、市政運営につきまして、所信の一端と、重点施策の概要について申し述べ、議員各位並びに市民の皆さまに対しまして、ご理解とご協力をお願い申し上げたいと存じます。

昨年は、4月30日に30年余り続いた平成の時代が幕を閉じ、5月1日に新天皇陛下が御即位され、新元号「令和」の時代が幕を開けた輝かしい年でした。本年は、実質的に令和のスタートの年であると考えております。

さて、国によりますと、「日本経済は、デフレではない状況を作り出し、長期にわたる回復を持続させており、国民生活に密接に関わる雇用・所得環境も大きく改善している。雇用面では、生産年齢人口がこの6年間で約500万人減少する中にあっても、女性・高齢者の労働参加により就業者が約380万人増加した。また、地方における経済の好循環の前向きな動きが生まれ始めている。財政面では引き続き厳しい状況にあるものの、国・地方の税収は景気回復の継続等により過去最高となった。」といわれています 。

令和の新時代を迎え、国は、「経済財政運営と改革の基本方針2019」(令和元年6月21日閣議決定)を踏まえ、Society 5.0実現の加速や第4次産業革命への対応、便利で豊かな生活が送れる社会の実現、人生100年時代の到来を見据え、誰もがいくつになっても活躍できる社会を構築していくとしています。

また、昨年10月から、全世代型社会保障の構築に向け、少子化対策や社会保障に対する安定的な財源を確保するため、また社会保障の充実と財政健全化にも資するよう消費税を8%から10%へ引き上げました。日本が直面する大きな変化へも対応し、様々な課題を克服するなど、持続的かつ包摂的な経済成長の実現と財政健全化の達成を両立させていくことが、日本経済が目指すべき最重要目標と示しています。

国の「第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略」においては、これから5年間の変化のみならず、さらに中長期の社会・経済状況の変化を見据え、「 1 稼ぐ地域をつくるとともに、安心して働けるようにする」、「 2 地方とのつながりを築き、地方への新しいひとの流れをつくる」、「 3 結婚・出産・子育ての希望をかなえる」、「 4 ひとが集う、安心して暮らすことができる魅力的な地域をつくる」という、 4つの基本目標と、「新しい時代の流れを力にする」、「多様な人材の活躍を推進する」という2つの横断的な目標をおいて施策を進めるとしています。

地方財政に関しては、新経済・財政再生計画で、地方が自由に使える一般財源の総額を「2021年度まで2018年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保する」と定めています が 、一方で、団塊世代が75歳以上の後期高齢者となり、医療、介護などの社会保障関係経費が急増する2025年問題を目前に控え、さらには都市インフラや公共施設の老朽化対策を具体的に進めていかなければならないなど、地方を取り巻く課題は山積しており、課題解決の更なる加速に向けて、今後、地方の財政負担は増大していくことは必至の状況であり、令和2年度はこれから訪れる時代の変革期の序章となります。

また、兵庫県の状況を見てみますと、10年連続で人口減少は続き、約30年前と同水準にまで減少しています。少子高齢化による自然減に加え、転出者が転入者を上回る転出超過も歯止めがかからないことで、人口減少が加速的に進み、兵庫県が公表している平成30年度GDP(市町内総生産(名目))を見てみると、兵庫県全体で0.1%減、但馬地域で1.0%減、養父市では0.4%増となっています。

そのような中で、養父市においては、第2次総合計画と第1期総合戦略を統合した「養父市まちづくり計画(仮称)」の策定を行います。様々な角度から、養父市の現状と課題を整理し、その上で、優先順位を付けて課題解決に向かうことが必要です。そのためにも市政運営を刷新し、智恵を絞り、果敢に挑戦することで、人口減少下でも持続可能なまちづくりを目指すとともに、子どもたちはもちろん、市民の皆さまが心豊かに生活できるよう、市民の皆様の声をしっかりお聞きして、生活に密着した、きめ細かな生活基盤の再構築を実現していくための計画としたいと考えております。

また、一昨年より導入を進めています行政経営マネジメントは、新たな挑戦をスタートさせるに当たり、市役所が行政成果を生み出すことのできる「市民にとって最強の集団」に変革しようとするものであります。

その中で、市役所の使命として「私たちは常に市民起点で市民一人ひとりが希求するやぶぐらし幸せ社会を全員経営による最適市民価値の共創で実現します」を掲げました。

昨年の施政方針でSDGs、Society5.0について申し述べましたが、これらに加え、養父市が進めていかなければならないのは、デジタルトランスフォーメーション(DXと呼ばれている)です。これはICTの浸透が生活のあらゆる面でより良い方向に変化させるという概念です。

従来の考え方に加えて、人と人、人と社会の結びつきや公共のあり方といった社会構造を大きく変化させていく流れが生まれ始めています。パソコン上での業務を自動化するソフトウェア型ロボットであるRPAの導入、人工知能を活用した自動会話プログラムであるAIチャットボット導入計画及び行政経営マネジメントの導入、養父市まちづくり計画(仮称)の策定作業は、時代の潮流をとらえた、養父市らしい将来の創造を行うための第一歩だと考えています。

目まぐるしく変化する社会環境の中、地方創生を進め、一貫した長期展望のもと、強い決意と覚悟をもって持続可能な養父市づくりを着実に行うため、令和2年度の予算編成におきましても、令和元年度の市政テーマを引き継ぐことといたしました。

1.市政運営の基本方針

それでは、令和2年度の市政運営の基本的な考え方につきまして、述べさせていただきます。

本市では、平成27年度に「まち・ひと・しごと・ふるさと養父市創生総合戦略」を策定し、移住定住の促進、結婚・出産・子育てをしやすい環境づくり、市の魅力ある資源を生かした産業の創出など、これまで、人口減少を抑制し、将来にわたって活力ある地域社会の実現を図るための施策を計画的かつ戦略的に推進してきました。

日本全体が人口減少社会の到来を迎える中、本市でも外形的な数値としての人口数は減少傾向にあるものの、一方で平成26年度から、市の支援制度を利用して、211世帯、458人のUIJターン者が本市に転入しています。これは、一つの行政区の人口、世帯数に相当する規模であり、これまで辛抱強く行ってきた地方創生の取組が着実に成果を出しつつある萌芽ともいえます。

このような成果を踏まえ、令和2年度においても、令和元年度の市政テーマ、3つの柱および重点施策を引き継ぎ、市政運営の基本方針といたしました。

「市政テーマ」は、

「市民総活躍による まち・ひと・しごと・ふるさとの創生」

といたします。

「まちづくりの3つの柱」は、養父市日本一へのまちづくり宣言条例で宣言しました

1.日本一 農業をしやすいまち

2.日本一 子育てをしやすいまち

3.日本一 福祉が充実したまち

といたします。

次に「重点施策」でありますが、

1.住みたいまちに

2.チャレンジできるまちに

3.子育てしたいまちに

4.健康長寿のまちに

5.国家戦略特区の推進

といたします。

これらは、養父市が目指すべきまちの姿として市政運営の目標としていくものです。

それでは、一つ目の柱「日本一農業をしやすいまち」について申し上げます。

令和元年度は、農林水産省が募集したスマート農業実証プロジェクトに採択されました。ICT(通信情報技術)、AI(人工知能)などを活用し、産官学民で設立した事業共同体で、急傾斜ののり面の除草管理を無線遠隔で行うことが出来る草刈り機を導入、衛星測位技術を使ってロボットトラクターを自動運転させるなど省力化を図って収益性を高めるモデル構築を進めております。

また、引き続き、6次産業化等の取組を推進するとともに、農産物特産品開発事業として、朝倉山椒団地化モデル事業や儲かる農業支援事業として、ビニールハウスの導入、6次化機械設備、農業機械導入補助、地域の先輩農家を親方として就農者の研修を進める研修支援事業などを行ってまいります。

次に、二つ目の柱ですが「日本一子育てをしやすいまち」についてです。

人口減少を克服していく上で最も重要な課題の一つが少子化対策です。少子化に対応するために、切れ目のない支援施策の展開が重要であることから、若い方々が養父市に魅力を感じ、住みたい、住み続けたいと思っていただくためにも、子育て世代の負担軽減に対する取組は必要で、医療費、教育費などの経済的負担の軽減、子育てに対する不安や悩みなどの精神的負担の軽減を図り、養父市に住む子どもたちの健やかな成長を社会全体で支援する環境づくりをより一層進めてまいります。

また、少子化の根本的な原因は子どもを産み育てられる世代の女性人口が減少していることにあるといわれています。このような世代の女性に選ばれて、住んでいただけるためには、固定的性別役割分担意識、「男は仕事、女は家庭」、「女だから」、「男だから」といったように性別により無意識のうちに可能性を制限するような考え方の解消、すなわち、女性への潜在的差別、ジェンダーギャップ(性別の違いにより生じる様々な格差)の解消のため、男女共同参画の推進を強力に進めてまいります。

教育においては、4月に義務教育学校としてスタートする関宮学園の整備、伊佐小学校体育館屋根の改修、広谷こども園の園舎改修や大屋こども園の空調設備更新などの施設整備やこども園の給食費無償化、学校給食費の負担軽減の拡充など進めてまいります。

次に、三つ目の柱ですが「日本一福祉が充実したまち」についてです。

養父市に暮らす市民が、生涯を通して生き生きと、自分らしく、安心して生活できる地域社会の構築を図りながら、地域福祉の更なる推進に努めているところです。

手話言語について、平成18年に国連で採択され、平成26年に日本が批准し、発効された「障害者の権利に関する条約」において、手話が言語として位置付けられましたが、手話言語に対する理解の広がりをいまだ感じるに至っていない状況であります。手話言語の理解と広がりをもって地域で支え合い、手話言語を使って安心して暮らすことが出来るよう「手話言語条例」の制定を検討し、手話の推進と利用促進に必要な施策を実施してまいります。

 

2.予算編成の基本方針

次に、令和2年度の予算編成の基本的な考え方につきまして、ご説明申し上げます。

歳入は、普通交付税の合併算定替え加算額がゼロとなりますが、地方譲与税など増額が見込まれるものもあります。

また、市税についてですが、全体的には微増の見込みです。

歳出におきましては、道路橋りょうや上下水道施設の耐震化並びに長寿命化、またその他の公共施設の維持管理に係る経費が増加するなど依然として厳しい状況が続いております。そのため、公共施設の維持管理や統廃合などの適正化、事業のスクラップ・アンド・ビルド、大型建設事業の計画的実施、官民連携、市民協働の一層の深化など、効率的、効果的な行政施策の展開と健全な財政運営を目指します。

人口減少、若者移住定住・ふるさと回帰などの地方創生、ジェンダーによる潜在的差別を解消することで女性から見た選択されるまち、高齢者、障がい者等福祉、教育、商工・産業等の視点に立ち、編成しました令和2年度の一般会計当初予算額は、前年度予算額177億7,000万円に対しまして、16.6%増の207億2,000万円を計上いたしております。

次に、特別会計についてでありますが、令和2年度当初予算は、前年度予算額76億7,600万円に対しまして、2.6%増の78億7,500万円を計上いたしております。

企業会計についてでありますが、令和2年度当初予算額は、前年度予算額47億4,800万円に対しまして、8.6%減の43億3,900万円を計上いたしております。

この結果、一般会計と特別会計及び企業会計を合わせた予算の総額は、前年度の当初予算総額301億9,400万円に対しまして、9.1%増の329億3,500万円を計上いたしております。

これまで、行財政改革の取組によって、実質公債費比率や将来負担比率などの大幅な改善を成し遂げてきましたが、財政力指数が県下で一番低く、自主財源が乏しい養父市にあっては、人口減少による税収の減少や高齢化の進展等による社会保障関連経費の増加、老朽化が進む公共施設やインフラ施設等の長寿命化対策などのほか、全国的に多発している災害など不測の事態への対応を計画的かつ効果的に進めるためには、より一層中長期的な展望に立った財政運営を図ることが求められます。

したがって、こうした事態にしっかりと備え、次の世代につけを回すことがないように、基金の活用と積立のバランスを見極めながら、引き続き堅実な財政運営を図ってまいります。

 

3.主要な施策

次に、令和2年度の重点施策と位置付ける5つの項目に基づき、その概要をご説明申し上げます。

第1は、「住みたいまちに」であります。

養父市の先人が築いた地域資源や文化を引き継ぎ、より暮らしやすくするとともに、豊かな未来を次の世代にバトンを渡せるように、今を生きる私たちが、住みたいまちを築いていかなくてはなりません。

また、近年の異常気象による猛暑や局地的な豪雨、記録的な雪不足、あるいは大規模地震など、全国各地で甚大な被害や経済的な損失をもたらす自然災害が多く発生しております。

現在まで、防災減災に向けた取組を進めているところではありますが、異常気象を巻き起こす原因は気候変動といわれ、温暖化防止をしていかなければなりません。環境を考える学習機会の創出、環境に対する取組の強化など積極的に進めてまいります。

令和2年度は、創生総合戦略を策定して以降、6年目を迎えますが、養父市の支援制度を利用して移住された方が、多数にのぼっていることから、これまでお試し居住として利用していた体験住宅の内2棟を若者移住促進住宅として公募売却するとともに、就職情報提供機能を強化してまいります。

昨年、養父市文化会館(仮称)建設予定地のブロック塀を利用し、壁画アートイベント「未来に咲く花」を開催しました。殺風景な工事現場を華やかにするだけでなく、この場所が養父市の文化芸術はもとより、多くの人が交流できる拠点になると確信できるイベントとなりました。また、全国からも注目を集める木彫フォークアート、チェロコンクールや農村歌舞伎の更なる発展を含め、文化芸術の振興に取り組んでまいります。

第2は、「チャレンジできるまちに」であります。

養父市は、これまで既存の枠組みにとらわれることなく、新たな試みにチャレンジしてきました。この取組姿勢は、多くの市民からも関心をいただくなど、シビックプライドの醸成にも寄与しております。

さらには、チャレンジしようとする市内外の企業や若者たちから選ばれるまちへとなりつつあります。

持続可能で創造性あふれるまちづくりを進めるため、森林環境譲与税を活用し、住民等自らが森林経営と施業を行う自伐型林業の推進、2021年に開催されるワールドマスターズゲームズに向けて、訪日外国人誘客促進のため、道の駅但馬蔵のWi-Fi環境整備や宿泊事業者等が実施するバス・トイレ等の改修を支援する制度の創設やスポーツツーリズムの推進を行っていきます。

第3は、「子育てしたいまちに」であります。

次世代を担う子どもたちは養父市の宝であり、何の不安もなく安心して育てることが出来る環境を整えることで、すくすくと元気に成長できるような取組を行っていきます。

これまで、小中学校に市長出前授業として、養父市で起こっていることや養父市の歴史などの話しをしてきました。今年は、子ども達が考えるまちづくり提案を集約し、子ども達の意見をもとに2つの事業を予算化しました。ひとつは、生まれてくる赤ちゃんへのプレゼント、もう一つは秘密基地を作りたいといった2つの事業です。いずれの事業も子ども達の優しさと夢の詰まった未来につながる事業となりました。

第4は、「健康長寿のまちに」であります。

センテナリアンという言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは1世紀(センチュリー)を生きた人という意味で100歳を超えた人物を指す言葉です。養父市においても平成7年の国勢調査における100歳長寿者は6人でしたが、平成27年の国勢調査においては31人と5倍に増加しております。このような中、健康長寿のためには、まず健康に対する意識を高めていただくことが必要不可欠です。本年度より実施した健康増進プログラムは、体重やBMIの減少といった成果と連動した支払いがされる仕組みを導入するなど新たな試みを行うとともに、事業においても着実に効果を出していることから、継続して実施いたします。

また、生活習慣病予防対策として各種健康診断・健康教育・保健指導等を実施し、健康長寿の延伸を図るとともに、これまでの定期・任意予防接種に加えて、診療所の持続可能な運営の仕組み構築や老朽化の進む出合診療所の改築を含めた基本計画の策定を進め、安心して暮らせる養父市づくりを行っていきます。

第5は、「国家戦略特区の推進」であります。

農業従事者の高齢化や担い手不足、耕作放棄地の増加など農業を取り巻く環境がますます困難になる中、これらの課題を解決する一つの手段として、平成26年5月、国家戦略特区の指定を受け、令和2年度で7年目を迎えます。

これまで国家戦略特区の規制緩和を活用し、農業、雇用、公共交通、医療などの様々な分野において、規制緩和による地域経済の活性化を図ってまいりました。

とりわけ、農業分野においては、市外から11法人、市内から2法人が特区制度を活用し、市内で法人を設立してきました。これらの法人による営農面積は約50haであり、そのうち約21haが従前、不作付地・耕作放棄地の農地であることから、特区事業者が地域農業の担い手として、耕作放棄地の解消と農業振興に大きく寄与しています。

また、経済効果の面においても、これら事業所の総売上額は単年度約2億円を記録しています。これは養父市農業産出額(耕種)の約13%を占めるものであります。加えて、これら事業者では新たに93名の雇用が創出されていることから、人的効果額は約1億7千万円に上り、経済効果額は合わせて約3億7千万円になると試算されます。国家戦略特区の狙いである規制緩和による経済活動の効果が着実に表れつつあると実感しているところであります。

国家戦略特区の取組は、これまで、岩盤ともいえる規制を改革し、民間事業者による経済活動を促してまいりましたが、こうした地道な活動が実を結び、新たな事業領域を模索する多くの企業から、特区自治体の養父市で事業展開したい、チャレンジしたいという申し出をいただくようになりました。規制改革への挑戦という第1段階から、まさに「選ばれる自治体」として規制緩和を活かした経済の活性化を実践する第2段階に進んだといえます。

失敗したらどうしよう、失敗するかもしれない、いかなることも新たな挑戦には不安が付きまといます。しかし、そうした不安にとらわれ、怯えて挑戦しなければ成果は上がりません。不安があるのが当たり前、そう腹に据え、心を定めてうろたえず勇気をもって果敢に戦いに挑んでいます。松下幸之助は、「挑戦なくして成果なし」、「果敢な実行力があってこそ、判断が100%生きる」、「熱意は磁石 人を引きつける」、「熱意で動かぬ人はいない」との言葉を残しておられます。

国家戦略特区の指定は養父市役所の多くの職員の意識を変えるきっかけにもなりました。

 

4.市政運営の執行体制

次に、令和2年度の執行体制についてであります。令和元年度に引き続き、養父市創生のため、全庁的に取り組んでいける効果的・効率的な執行体制で臨んでまいります。

平成30年度から実施している、職員の意識改革、行政経営(マネジメント)に関する研修は、全庁レベル、各部レベルで業務の現状分析点検を行い、組織使命を定めてきました。最終年を迎える令和2年度は、全職員への浸透をさらに図っていきます。

経営の視点は、財政面に限ったものではなく、事業のより効率的な進め方、考え方を生み出す上で不可欠な要素であり、企画総務部を経営企画部に、企画政策課を経営政策課、総務財政課を経営総務課に改め、地方創生を強力に進めていく体制をつくります。

また、養父市文化会館(仮称)の建設に伴い、文化芸術を担う中核部門の創設を行っていきたいと考え、まちづくり文化芸術推進準備室を設置いたします。とかく優先度が低くなりがちで、真っ先に削減対象となる傾向がある文化芸術ではありますが、想像力を高めると同時に、生活の楽しさや生きる喜びを与え、多様な価値観が共存する現代にあっては、共感する心、思いやりの心を育むものとして非常に重要な役割を果たすものと考えております。

新紙幣の1万円の図柄となる渋沢栄一は、共存共栄という言葉を残しています。企業が継続した事業活動をするためには、利益だけではなく、公益の追求も必要といい、これは、自治体経営においても、公益だけを追求するのではなく、経営の視点を持たなければ養父市の継続、発展は成し得ないといえます。

 

むすびに

以上、市政運営に関する所信の一端と、令和2年度当初予算案などについて申し上げました。

全国14の自治体が加盟する嚶鳴協議会では、ふるさとの先人を通じて、心に火を灯し、地域に火を灯し、日本全体に火を灯し、これからのまちづくり、人づくり、心そだてをともに考え、ともに実現していくことを理念に活動しています。「歴史は「先人」によって切り拓かれ、継承されてきた、という認識に加え、これら先人が活躍できたのは、地域を支えてきた人がいるからである。ふるさとの先人、歴史に目を向けることで、まちづくりの原点に気づき、未来に向けた課題解決策の着想にもつながっていく。」という考えのもと、連携を深めながら研鑽を積んでいるところです。

先日、逝去された元プロ野球監督の野村克也さんは、多くの名言を残されていることでも知られ、その一つに「固定観念は悪、先入観は罪」という言葉をいっておられました。こうだと思っていたけど違ったというような言い訳を使うことがあるが、固定観念や先入観でモノを見ずに、本質と向き合うことが必要であるといったことであると思います。

令和2年度予算案には、小学生が考えるまちづくり提案、政策提案を予算化しました。子ども達の想像力は無限大です。小学生の提案だからという固定観念や先入観を捨て去り、地域づくりを進める一員として認めることが、新たな一歩でもあると考えております。

私が市長に就任させていただいてから3期目の4年目を迎えますが、市政のかじ取り役という重責を日々痛感しながら皆様のご支援とご協力の下、市民生活を第一に考え、地方創生の実現にまい進してまいりました。

令和2年度におきましても、勇気を出し、元気を出し、養父市創生を実現させるため、市民の皆様とともに市政運営に打ち込んでまいります。

議員各位を始め、市民の皆さまのなお一層のご理解とご協力を心からお願い申し上げ、令和2年度の施政方針といたします。

 

令和2年2月27日 養父市長 広 瀬 栄

 

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