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まちの文化財(13) 3階建ての養蚕農家

まちの文化財(13) 3階建ての養蚕農家

 

      三階建ての養蚕農家              内部の作品展示

6月25日から1週間、「うちげえのアートおおや」が養父市大屋町大杉にある、ふるさと交流の家「いろり」などで開催されました。
会場となった「いろり」は、風格のある切妻造(きりづまつくり)の立派な3階建ての養蚕農家で、平成4年に修繕整備されました。大屋根の上に小さな屋根、越屋根(こしやね)が付いています。これは蚕の飼育に適切な温度や湿度を保つために設置されるもので、地元では抜気(ばっき)と呼んでいます。
また2階と3階の間のひさしが付いています。ひさしの無い養蚕農家も多くありますが、重要なアクセントになっています。
3階の壁は、柱が壁土の中に塗り込められています。これは大壁(おおかべ)といいます。2階も大壁にする農家も多いですが、ここでは1階と2階正面の壁で柱などがみえます。これを真壁(しんかべ)といいます。大壁は外気の影響を受けにくく乾燥を保つ壁で、養蚕農家の特徴の一つです。
大杉地区は、平成13年に兵庫県の景観形成地区の指定をうけて、養蚕農家を基本にした景観形成ガイドラインが作られました。養蚕住宅を景観形成のポイントにしているのは、県下でも大杉だけです。
養蚕農家の屋根は、明治末期から大正期にかけて、茅葺(かやぶ)きから瓦葺きに改修が始まりました。この時、小屋裏に床をはって上屋柱(うわやはしら)を長くして壁を作り、3階建てにして蚕室を作りました。その結果、多層作りの外観が生まれたのです。この手法は、世界文化遺産になっている白川郷(しらかわごう)の農家と共通する手法だと指摘されています。
養父市は、但馬の養蚕地帯の中心地でした。藏垣には養蚕農家を復元した上垣守国養蚕記念館もあります。瓦葺き3階建ての養蚕農家が立ち並ぶ風景は、大正から昭和にかけての養父市の原風景となる優れた農村風景です。

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