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まちの文化財(109) 大久保神社の彫刻

まちの文化財(109) 大久保神社の彫刻

 大久保神社の本殿 画像

迫力ある龍の彫刻 画像 

 大久保神社の本殿

 迫力のある龍の彫刻

道路から少し登った大久保集落の最も高い場所に、大久保神社があります。この参道の入口には幹の太い迫力のあるカツラの古木があります。昭和37年11月、ハチ高原に上がる道路を建設するため、この位置に移転しました。
本殿は、屋根が寄棟造で向拝は唐破風付という形態をもつ一間社です。本殿の正面には、保存状態のよい中井正次の彫刻があります。丹波の中井家彫刻です。雲の上を飛ぶ龍の彫刻で、大きく口をあけて舌を出して目が光っています。目はガラスで作った玉眼という技法です。
龍の胴体は、左側から右側に伸びて反転させ、顔は左側をにらんでいます。さらに尻尾は、胴体の左側から雲の間に隠れて、頭の右側から突然出てきます。胴体を見え隠れの位置において表現し、空を飛ぶ龍を立体的に、鮮やかに表現しています。中井家は龍の彫刻を得意としました。
龍の上には、雲の上を飛ぶ二羽の鶴があります。そして屋根の軒先には鳳凰の彫刻があります。
そして向拝の柱には、正面に一対の獅子の彫刻、側面には長い鼻と牙、前足をもつ貘(ばく)の彫刻があります。象のようにも見えますが、悪い夢を食べるという貘です。さらに脇障子という部材には、飛び跳ねる獅子や岩穴にひそむ子猿を空から狙う鷹が描かれています。
脇障子には「彫刻師、丹州栢原(丹波国柏原)城下住人、中井丈五郎橘正次」の文字が彫られています。丹州栢原は丹波市柏原町柏原です。中井丈五郎と中井正次の彫刻であることが分かります。
中井家の『神社仏閣彫物細工万覚帳(よろずおぼえちょう)』には、安政3年(1856)七味熊次庄大久保村の神社の仕事を行った、大工は新屋(にいや)村の十次郎であるという記録があります。この建物が現在の大久保神社の本殿です。
中井正次の彫刻は、市内では能座の中尾神社本殿、但馬では香住の大乗寺山門にあります。この彫刻は中井家らしい迫力のある彫刻です。

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