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まちの文化財(45) 蔵垣上森神社の森

まちの文化財(45) 蔵垣上森神社の森

ビニールシートを巻いた県指定のシラカシ大木


搬出できない大木はシートで覆い薬剤を注入する



大屋町蔵垣の上森神社の森は、シラカシが密集することから市指定の天然記念物になっています。さらに境内にあるシラカシの大木は県指定の天然記念物です。
2年ほど前から養父市内で、8月頃に、緑の葉が茂る森の中で枯れ葉で覆われた樹木が目立つようになりました。これをナラ枯れ病といいます。専門的にはブナ科樹木萎凋(いちょう・なえてしぼむこと)病といいます。被害木は、ナラ類のほかにシイ・カシ・アベマキなどで発生します。
上森神社では、平成19年8月、直径40cmから80cmのシラカシ9本が、ナラガレ病で枯れたので伐採しました。原因は、カシノナガキクイムシにあります。切り株には幅1mm、長さ4cmほどの細い虫食い穴が何本もありました。
カシノナガキクイムシは樹木内に産卵するために、特定の樹木に集中して穴を開けて中に卵を産みます。そして夏に一本の木から7千疋以上の幼虫が羽化します。この幼虫が食料としてナラ菌を樹木内で培養することから、養菌性のキクイムシといいます。樹木は、幹の辺材部でナラ菌が繁殖した場合に、樹木の通水機能が破壊されて枯死します。このため半分だけ枯れて、半分だけ葉が茂る場合もあります。
防除対策は、第1に害虫が地面から樹木にはい上がらないようビニールシートを巻く。第2に害虫が進入しないようにウッドガードという樹皮コーティング剤を塗る。第3に害虫が産卵したために枯れた樹木は、増殖をさせないために焼却する。第4に切り株には殺虫剤を注入して虫を駆除する。第5に生きている被害木から羽化した害虫が拡散しないように表面にコーティング剤を塗布することなどです。兵庫県森林林業技術センターと蔵垣区と市教育委員会が共同して防虫対策に取り組んでいます。
上森神社では、枯れた樹木を運びだして、炭焼きに利用しました。薪に利用することも大切です。害虫の幼虫は6月中旬から羽化し、8月までに成虫となって再び産卵します。このため6月中旬までに幼虫駆除対策を実施することが大切になります。また7月から8月に盛んに羽化してくる害虫を早急に駆除する必要もあります。残念ながらナラ枯れ病は、氷ノ山から広谷まで養父市内で広がっているだけてなく、兵庫県北部から南部へと拡大しています。

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