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まちの文化財(9) 今滝寺の孔雀明王図

まちの文化財(9) 今滝寺の孔雀明王図

孔雀明王図の赤外線写真


孔雀明王図



今滝寺に伝わる孔雀明王図を赤外線写真撮影して調査したところ、全く別の絵画と間違えるほどきれいな下絵が発見されました。しかも美しい顔の表情は、平安時代末期の様式で描かれており、但馬最古の絵画資料になることが分かりました。
養父市八鹿町の今滝寺は、八木城主の菩提寺として栄えた寺院で、鎌倉時代に作られた県指定文化財の金剛力士像があることで有名です。
八鹿公民館で2月27日、70名が参加した第12回ふるさと歴史講演会が開催されました。そこで調査を実施した県立歴史博物館学芸員の橋村愛子さんが「今滝寺所蔵の仏教絵画の検証」と題して調査成果を発表しました。
孔雀明王図は、皇族の長寿延命や天変地異を鎮めたり、祈雨の修法(きうのしゅほう、雨ごい )に使われる仏画です。全国でも10例ほどしか知られていない珍しい絵画だと言います。
この絵は絹地に色を着けた絹本着色(けんぽんちゃくしょく)という技法で描かれていますが、長年の歳月によって色が変質し、暗くぼんやりした絵になっていました。しかし、赤外線写真によって下絵の鮮明な墨書きの線があらわれ、美しい顔形や衣の文様、服装の細かい線が発見されたのです。
橋村さんは「3年前から調査を始めました。特に顔の輪郭はふくよかで、小鼻が表現され、口には静かな笑みを浮かべています。シャープな細い線で眉を描き、目は細く切れ長で、内省的な面持ちです。平安時代末期から鎌倉時代初期に制作されたもので、兵庫県を代表する貴重な絵画資料です」と講演しました。

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