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まちの文化財(158) 但馬のイヌワシ

まちの文化財(158) 但馬のイヌワシ


空を飛ぶイヌワシ


マツに止まるイヌワシ

養父市の氷ノ山山系には、国指定天然記念物のイヌワシが生息しています。氷ノ山山系のイヌワシは30羽以上もいましたが、現在では8羽程度といわれて絶滅が心配されています。全国的には300羽程度(1995年調査)という記録もありますが、現在ではさらに減少していると危惧しています。
イヌワシは断崖の岩場などに巣を作り、上昇気流を利用してグライダーのように滑空します。イヌワシが生息するためにはブナ林などの落葉広葉樹とともに小動物を捕食する草原が必要です。肉食の鳥で、ノウサギやヤマドリ、ネズミなどの小型動物を餌としています。
鎌倉時代に書かれた『水鏡』に次のような記事があります。皇極3年(644)、但馬国で乳児を庭に置いていたところ鷲が子どもをつかんで東の方に飛び去った。8年後、この子の父親が丹後国(舞鶴付近)に旅行した。泊まった家の女の子が鷲にさらわれたことがあり、家の主人が鷲の巣の中から泣き叫んでいる子どもを助けたという。事件の日時が同じで、我が子と分かった父親が喜んで但馬国に連れかえった(『養父町史第1巻』)。
他にも但馬国(香美町村岡区から小代区付近)で子どもが鷲にさらわれた記事が平安時代に書かれた『今昔物語集』や『日本霊異記』にあります。鷲がウサギを捕らえた姿をみて、人々は子どもがさらわれると恐れたものでしょう。この大きな鷲はイヌワシだと考えています。
イヌワシは羽を伸ばすと2m以上、行動範囲は60kmにも及びます。但馬のイヌワシは、千年以上も昔から記録が残り、現在も鉢伏高原でしばしば目撃されています。ヨーロッパではゴールデン・イーグルと呼ばれており、鳥の中の王者です。

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