CSS3を利用できるブラウザでご利用ください。 Please Use Web Browser support for CSS3. ( >= Firefox3.5 Safari4 Opera10)

まちの文化財(135) 名草神社の四猿彫刻

まちの文化財(135) 名草神社の四猿彫刻

名草神社三重塔 画像 

 聞かざるの彫刻 画像

 動かざるの彫刻 画像

 名草神社三重塔

 聞かざるの彫刻

 動かざるの彫刻

国指定重要文化財の「名草神社三重塔」は、もともとは「出雲大社三重塔」です。江戸時代前期、出雲大社本殿の造営に際して妙見杉を提供した縁で、寛文5年(1665)、養父市八鹿町の妙見集落に移転しました。
三重塔の最上部にある3層目の軒下には、4隅に猿の彫刻があります。彫刻された猿は、目をおさえる、口をおさえる、耳をおさえる、左手を頭に添えるという4匹です。
この彫刻は三重塔を但馬に移築した寛文5年の制作です。但馬地域では最古の猿の彫刻であり、県下でも最古級にあたる彫刻です。
一般的には「見ざる、言わざる、聞かざる」という三猿の教えが有名です。江戸時代に人生を健やかに生きるための教訓として、庶民の間に三猿の教えが広まりました。鎌倉時代の『沙石集』には「見ざる、言わざる、聞かざるは世にあるが、思わざるをたもてば、三のさるはたやすいことだ」という話が載っています。
神社や寺院には中国哲学を題材とした物語の彫刻が多くあります。名草神社本殿にも鶴仙人(つるせんにん)・亀仙人・琴高仙人(きんこうせんにん)の彫刻があります。
『論語』には「礼にあらざれば視ることなかれ、礼にあらざれば聴くことなかれ、礼にあらざれば言うことなかれ、礼にあらざれば動くことなかれ」の教訓があります。論語にはもともと4点の教訓が書かれています。つまり、三猿の教えは、論語に書かれた四猿の教訓が転化したと考える説があります。論語を根拠として考えると4匹目の猿は、動かざるが有力となります。
名草神社三重塔にある四猿の彫刻は、江戸時代前期に作られた大変珍しい四猿です。兵庫県でも古いものであり、彫刻によって中国哲学の教訓を示しています。

次のページ 前のページ